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王朝絵巻の世界

f0175804_1915761.jpg クルマを地下駐車場に停め、やすらぎを感じる静かな小路を数分二人で歩きました。行き交う人はほとんどいません。しばらくすると、徳川美術館の広い玄関に。お盆の真っ最中、あまり来館する人もいないだろうと思っていましたがそうでもありませんでした。

もう何年になるでしょう。尾張徳川家に伝わる「雛人形」を観に、奥さまと訪れたのは。ひな祭りの季節でした。

 この日の用を済ませた二人は、クルマの中で美術館デイトを決めたんです。やっぱり涼しくて快適なスポットを選びました。

  徳川家に伝わる遺品、大名道具を展示する私立美術館です。家康の遺愛品など約1万数千点が常設展示されています。その数なんと国宝9点、重要文化財57点、重要美術品46点。また世界に誇るあの有名な国宝、「源氏物語絵巻」も収蔵されています。

f0175804_193759.jpg 館内には、先日訪れた名古屋城二ノ丸御殿の鎖の間と広間の一部、能舞台、猿面茶席が復元されています。この私立徳川美術館は昭和10年(1935年)に設立され、その後改築され現在のような立派な美術館になったんです。 

 かつては尾張徳川家の名古屋別邸であった表門もそのままにあります。城郭を思わせる雰囲気です。まるでこの屋敷の主になったかのように、その門に立ちました。

f0175804_1941770.jpg 三代将軍家光の娘である千代姫の婚礼道具、国宝「初音の調度」、豊臣秀吉に切腹を命じられた千利休が、最後の茶会に用いるのに作った「泪の茶杓」は有名です。

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 大名道具には、公的な場で用いる「表道具」と、私的な場で用いる「奥道具」に二分されているそうです。武家にとりこの表道具は最も重要な道具だったんです。なかでも刀剣は「武士の魂」、「精神の象徴」です。数ある諸道具の中でも、最も高い格式が与えられていたとのこと。

f0175804_1915525.jpg 紫式部により著された国宝、「源氏物語絵巻」を知ることのできる部屋に入りました。11世紀初頭に著されたもので、その約百数十年後の12世紀に作られたといわれています。保存上の都合により、展示期間が制限されています。「秋の夕暮れ、匂宮(におうのみや)は中君のすぐれぬ心を紛らわせようと端近に座し琵琶を弾く」。竹下景子さんのナレーションによる映像を観ました。

f0175804_19163992.jpg そして解説ビデオコーナーで、しばし勉強会。二人はすっかり、千年前にタイムスリップしたんです。平安朝中期の長篇恋愛小説に登場する人物になっていました。この日は見られなかったんですが、紫式部によって著された凄い文化遺産絵巻なんだと再認識しました。

 美術館を出ると、玄関横には素晴らしい日本庭園の「徳川園」。四季を通じ、たくさんの花々が楽しめる、二人にとって最高のスポットです。前庭でソフトクリームを食べ、お喋りしながら夕涼み。そして入園しました。徳川御三家筆頭、尾張藩二代藩主光友が、元禄8年(1695年)に自らの造営による隠居所だったそうです。

f0175804_19205325.jpg 当時の敷地は約13万坪(約44ha)の広大さ、光友没後他の手に渡り尾張徳川家の邸宅に。そして昭和6年(1931年)、十九代当主義親から邸宅と庭園の寄付を受けた名古屋市により整備改修、翌年「徳川園」が公開されたそうです。そして愛知万博を機に4年前の平成16年秋、日本庭園としてリニューアル。少々長くなりました、続きは次の機会にします。
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by shizuo7f | 2008-08-17 19:26 | その他 | Comments(16)
Commented by 多摩 at 2008-08-17 19:41 x
私も名古屋で万博に行った時、ここにも行きましたが、立派な博物館だった記憶がありますね。
Commented by ウッシー at 2008-08-18 06:08 x
私は15~16年前のひな祭りの頃、友達と行きました。
篤姫の放映中でもあり、なつかしく思っています。
また行ってみたい者ものですわ。
Commented by kazu7477k at 2008-08-18 10:00
歴史のある街・地方に住んでいると 自然にそれが身につき 人間形成に影響を与えてくるものですね
私のように北育ちは 淡白は良くても粗野で深みの無い人間になってしまいます  これから修養しても遅く 次の世で頑張るしかないようです

Commented by bela flor at 2008-08-18 10:42 x
歴史を振りながらデートを楽しんでいらっしゃるshizuoさんですね。
静かな雰囲気が伝わってきますよ。
Commented by kawazukiyoshi at 2008-08-18 13:32
ゆっくり散策されたのですね。
現時の世界は幽玄のかなた。
現代語訳は詰まりません。
昨夜は、ゆったりコニャックなど。
授業が始まるのは9月15日ですから
やっぱり、ノンビリしています。
今日もスマイル
Commented by 徒然草 at 2008-08-18 17:53 x
こんにちは※※
みぃちゃん・たっくん 可愛いですね♪
じいじ・ばぁばさんが 可愛くてたまらない 様子がよくわかりますよ。
shizuoさんが いつも 撮られる「シルエット」が とても綺麗です。

奥さまとの 「徳川美術館」へのデイト。
まるで 源氏物語絵巻 から 抜け出た「源氏の君と紫の上」の気分なのでしょうね。
私も 行った事がありますが、shizuoさんのレポートで改めて知ることができました。
Commented by shizuo7f at 2008-08-18 21:16
そうですか、愛知万博に来られたんですね。
そして、そのとき徳川美術館へも。
わたしも万博は、奥さまと2回出かけました。
もう随分前のことのように感じます。

美術館は昭和初期に建てられ、
その後改修し現在のような立派な施設になったようです。

多摩さん、たまには歴史にふれるのもいいもんですよね。
年中いろんな企画があり楽しいところです。
今は夏休みでこども向けにいろいろあり、大人も子どもも楽しめました。

隣りの「徳川園」へも行かれましたか?
素晴らしい庭、近い時期に綴ります。
Commented by shizuo7f at 2008-08-18 21:17
そうですか、
ウッシーさんも15~16年前に行かれたんですね。
当時を思い出しますよね。
懐かしく感じてくださり、嬉しいです。

わたしもひな祭りの頃奥さまと、「徳川家のひな人形」を観ました。
煌びやかで立派でしたね~。

そうそう、確かウッシーさんのブログテンプレート。
可愛い折り紙ひな人形さんのときがありましたよね。
わたしの勘違いかな?

夏休みなので「怪談」企画があったり、
こども向けに優しい歴史案内があったりで、
奥さまと結構楽しい一日でした。
Commented by shizuo7f at 2008-08-18 21:18
確かに環境が人を創る部分もありますよね。
その土地ならではの大らかさ、素朴さ、辛抱強さなど。
そして脈々と流れる生きるすべ、生活の知恵。
代々受け継がれるものの考え方。

他についてはよく知りませんが、わたしの出身地名古屋。
いい部分は「倹約」、ちょっとなぁ~の部分は見栄っ張り。
あくまでも一般論ですが。

わたしが描く和さんのイメージ。
控えめで思量深く、そしてどこか気骨のあるお方。
他との協調性も十分。

今の時代、いろんな意味でどんどん狭くなっています。
土地が人を創ることもなくなりつつあるんでしょうか。
Commented by shizuo7f at 2008-08-18 21:19
belaさん、そのときの気分で過すんですよわたし達。
なのでデイト先も、結構いい加減です。
この美術館を選んだのも、奥さまの「暑い場所はよそうね~」なんです。
行ってみて休館だったり混んでいたら、「他行こうか」です。
いつもそんなときばかりではないんですがね。

でも二人の興味が似ているので、困らないです。
ブログではかしこまっていますが、
二人のときは、冗談話しばかりで笑いこけているんですよ。

そうかぁ~、これからはもう少し自分に忠実にドキュメントします(^^。

Commented by shizuo7f at 2008-08-18 21:44
ハイ、お盆休み中の楽しいデイトでした。
源氏物語も平安朝中期の恋愛小説。
フィクションなんで想像の世界、勝手に想像し楽しんでいました。

さっき、奥さまがビデオ撮ってくれたのを見てました。
源氏物語は男性が書いたとの説。
いろいろです。

Kiyoshiさん、
のんびりコニャックを愉しんでください(^^。

Commented by shizuo7f at 2008-08-18 21:55
有難うございます~♪。
「みぃちゃん・たっくん」なんて仰って戴くと、嬉しくなります(^^。

懐くと可愛さも一段と増しますね。
なるべく猫可愛がりだけはしないでおこうと思っています。
こう見えてもブレーキを必死に掛けているんです。

わたしも「シルエット」大好きです。
自分の撮った写真ながら、なんだかドラマのようですね。

へぇ~、徒然草さんも徳川美術館へ行かれたんだぁ~。
そうそう犬山城の天守閣に登った時は、勝手にお殿さまとお姫さまに。
そして美術館では・・・。

今度はどこいこうかな?
Commented by 梓の小鳥 at 2008-08-18 23:01 x
先ほどはモナカの名でお孫さん達の可愛い様子をお伝え下さってる記事にコメントおかせて頂きました~。

徳川美術館、 是非行って見たいです。
こんな風に調度品やお宝を展示してある美術館は 一日いても飽きないでしょうね~。
ビデオが用意されてるのも 私の様に日本史を忘れかけている者には有難いです! (笑)

それにしても奥様、 お綺麗で お若いこと!
みーちゃんやたっくんと散歩されてたら ママさんだと思われますね、 きっと~♪
Commented by shizuo7f at 2008-08-19 06:41
梓さん、おはよう~。
今、モナカさんとお喋りしてたんですよ♪。

そうそう、我が奥さま、大喜びですよ。
何がって?いえ「ママさんだと思われますね」などのお褒め(^^。

ぶらっと出かけた「徳川美術館」。
本物を見ることが好きで、たまにアチコチ出かけます。
「名古屋市博物館」で観たツタンカーメン、
「名古屋ボストン美術館」で観たムンク、
「四日市博物館」で観た萬古焼・・・。どれも素敵でした。

今度はどこ行こうかな?
Commented by sgr813 at 2008-08-19 22:45
尾張徳川ですか。
今テレビで『天璋院篤姫』と平行して宮尾登美子著の同タイトルの本も読み終わりました。
華麗な世界ですね。
Commented by shizuo7f at 2008-08-20 05:58
グランマさん、おはよう~。
大河ドラマに魅せられ、本まで読まれたんですね。

篤姫。薩摩藩に生まれ、徳川13代将軍家定の正室。
江戸時代後期から明治、激動の幕末に力強く生きた女性。
本当、華麗な世界ですね。
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